修繕積立金の問題、知っていますか?将来、大金を一時金で支払うことに・・・
20年、30年、40年と長くマンションに住んでいると、マンションの修繕積立金が値上がりし、「私のマンションの、修繕積立金は、どこまで上がるのか?」と思う人も多いようです。
実際に、どこまで、毎月の修繕積立金が値上げするのかは、それぞれのマンションによって違います。そこで、ここでは、マンションの修繕積立金の目安として、どれくらが必要であるのか?どれくらい確保する必要があるのか?
修繕積立金は、何のために溜めているのか?
修繕積立金は、長期修繕計画にのっとって、マンションンの姿と形をいかに維持し、時代に合わせた設備に更新、改善して、マンションの資産価値を守っていくのか?ということが大切になります。
長期修繕計画の目的とは?
長期修繕計画は、劣化予防と修繕の工事計画です。予防工事とは、マンションが劣化するのを予防し、塗装や設備のメンテナンスを行う工事のことです。修繕工事とは、新築時に戻すための設備の更新の工事です。
長期修繕計画は、どう作成するのか?
一般的な方法としては、長期修繕計画の案は、管理会社が作成したものを、通常総会の時に資料として提出されますが、この長期修繕計画の案は、管理会社や販売会社に良いように作られているので、多くの場合、将来的に問題を引き起こす可能性があります。
長期修繕計画の問題点とは?
具体的に、長期修繕計画に起こる可能性がある問題点としては、
といった2つにあります。
近い将来、赤字になる
多くのマンションでは、毎月の修繕積立金の額が低く設定されているので、基本的に修繕積立金が足りません。これは、新規にマンションを販売する時に、修繕積立金が高くなると売りにくくなるので、初期の修繕積立金の金額が低く抑えられているからです。
工事が不要なものも含まれ高く設定されている
また、実際に修繕工事を行う場合は、必要でない工事までセットにして行われるケースもあり、工事費用が割高になっている可能性があります。
2度の大規模修繕工事で、修繕積立金が赤字になる
新築のときから貯めていた修繕積立金は、おおよそ2度目の大規模修繕工事で赤字になります。そして、3年から5年おきに修繕積立金を値上げする必要がでてきます。この為、一時金を徴収して、赤字の穴埋めをすることになります。
項目ごとの資材の数量が分からない
マンションの販売主は、管理組合に引き渡す書類には、工事項目の材料名と、その数量が記載されていません。また、管理会社が作成した資料にも材料の数量の計算根拠は示されていないので、管理組合は適正な数量を知ることができません。
管理組合は、どう対処すると良いのか?
早期に改善することとしては、収入の数年度の繰越金と累計の赤字、収支差の赤字などをチェックします。
修繕積立金を確保するためには、30年以上の長期修繕計画を作成するのが大切です。
30年以上の長期修繕計画の作成ポイント
30年以上の長期修繕計画を作成するにあたり、確認するべきポイントとしては、
といったような点を確認する必要があります。
大規模修繕工事のたびに、長期修繕計画を修正し、適正化することが大切です。
上記の通り、新築時の工事の状況を把握しておくと、2回目、3回目のときの費用の適正化を図る時の参考になります。また、工事業者の選考は、管理会社に任せきりにならずに、相見積もりもとって、適正価格なのか?といったことをシッカリと見極めれるようにしておくのも大切です。