マンションの「管理費」と「修繕積立金」の口座の関係とは?
マンションの区分所有者は、毎月、「修繕積立金」と「管理費」を管理組合に支払っています。
管理費は、毎月のマンションの維持管理に使われるお金です。修繕積立金は、マンションの修繕に使う長期修繕計画のために積み立てるお金です。
これは、管理規約、管理細則によって決められています。
支払った「管理費」「修繕積立金」は、どう管理されるのか?
管理費と修繕積立金は、毎月、管理組合などの銀行口座に振り込まれますが、実際のお金の管理は、
- 管理費 ⇒ 管理費口座
- 修繕積立金 ⇒ 積立金口座
といった様に、それぞれの講座に割り振られて保管されます。
保管されたお金は、予算にもとづいて支出できるようになっています。
管理費口座と積立金口座の間で、お金の流用は自由なのか?
管理組合の積立金口座と管理費口座の間でお金の移動は、ある一定の制限がかかっています。
管理費口座から積立金口座へのお金の流用は可能ですが、積立金口座から管理費口座へのお金の流用はできません。
◎ 管理費口座 ⇒ 積立金口座
× 積立金口座 ⇒ 管理費口座
これは、修繕積立金など、積立金が不足した場合、管理費に余裕がある場合は、資金を流用して、修繕積立金に充てることができるようになっています。
しかし、毎月の管理費が不足したからと言って、長期修繕積立金のお金を、毎月の管理費に使いまわすことは、本来の主旨に反しているので出来ないようになっています。
お金の流用は難しいのが現状
管理費口座から積立金口座へのお金の流用は可能ですが、実際には、それほど資金に余裕がある管理組合少ないでしょう。
多くの管理会社では、毎月の管理費用だけでは管理会社への支払いに使い、管理費が不足しているので、駐車場使用量などで足りない資金を補っているのが現状です。
修繕積立金も不足しているケースが多い
管理費同様、修繕積立金も不足している管理組合が多いです。多くの場合、管理会社が作った長期修繕計画では、2階目の大規模修繕工事を行うと、資金を使い果たすことになってしまいます。
基本的に、大規模修繕工事の費用は、1回目より2回目、2回目より3回目と言う様に回数を重ねるごとに、建物自体が古くなるので、費用が増します。
その為、2回目の大規模修繕工事で費用を使い果たすような計画では将来が不安になります。
管理組合主導のマンションの管理が大切
長期的にマンションの維持管理を適正に行い、将来的に資金的に困らないためには、管理組合が手動となって行う必要があります。
その為に、管理組合が管理会社と値下げ交渉を行う必要がありますが、これは、基本的に、管理の内容を維持しつつ、費用の値下げを目指す必要があります。
また、積立金が不足しないように、管理費の金額の引き下げは行わないようにするのも大切です。